工法紹介

スリーブ注入工法は、複雑なわが国のあらゆる地盤条件にマッチした国産の注入工法です。 船明ダム

近年、建設事業における社会的条件や自然条件の複雑多様化にともない、さまざまな地盤改良工法が研究・開発されています。 地盤改良工法の1部門である注入工法は、なお解決しなければならない諸問題をかかえながらも、かけがえのない重要な存在であり、それゆえ正しい適用と厳しい施工管理が要求され、たゆまぬ技術の向上が望まれています。
このような環境状況のもとにわれわれが提供しているスリーブ注入工法は、永年にわたって蓄積した経験と技術の集大成であり、山岳に、平野に、臨海に、都市にと広い範囲の地盤改良に採用されて着実な成果をあげています。
注入工法は将来に向ってますます充実したものに研究が進められます。時代が要求する省資源、無公害化の推進に英知を結集し、より確かな注入工法として皆さまに期待されるスリーブ注入工法に発展させたいと念じております。

船明ダム図

船明ダム(ふなぎらダム)

電源開発株式会の船明ダム。静岡県天竜川の中流部に位置して高さ24.5mのコンクリート重力ダムです。
ダムサイトの左岸一帯には広大で厚い河床砂礫が堆積しているため、 ダム本体は右岸尾根の突出部を掘削して岩盤に床付けをし、左岸側はこの砂礫層の上に長大な土質遮水壁型ロックフィル護岸を築造して左岸地山へ取付けるというユニークな形式を採用しました。 このロックフィル護岸の基礎となっている最大厚さ60mに達する砂礫層に対し、粘土グラウトを用いたスリーブ注入工法によってカーテングラウトに工事が行われ、わが国のダム史上における画期的な成果をあげました。
写真は下流からみた船明ダム。右側が左岸で広い造成地(在来の流路があった)縁沿いにロックフィル護岸が延び、道路下にカーテングラウトが行われた。

概要

注入工法の種類
圧力水による噴流の状況
新時代の要請に対応するスリーブ注入工法

砂礫層や崩壊性の高い未固結層、破砕帯、風化帯、また、わが国で一般的に多く見られる複雑な複合地盤などを改良するために開発された工法で、必要な個所に最適な注入材料を必要な量だけ注入できる省資源・無公害のマルチグラウト工法です。

スリーブ注入工法の位置づけ

本工法は、都市土木分野の地盤改良工法の注入工法として、あるいは、ダム等の基礎処理の注入工法として分類でき、次のとおり二重管ダブルパッカー注入工法として位置付けられます。

注入工法の種類